梨の徹底管理のこだわり
梨は、1シーズン多くの作業工程をこなして、収穫に至っています。
収穫以外で大きく分けると4つ、「受粉」「摘果」「剪定」「誘引」といった作業があります。
同じ作業でも一度きりでは終わりません。
1シーズンに2周、3周…と見直しをします。木ごとに2周目、3周目を行う場合もあります。
見落としがないように、何周もして丁寧に管理をしております。
1つめは「受粉」です。
木に実をならせるためには、花が咲いたら受粉をさせなくてはなりません。
花が咲く頃、一部のつぼみを摘んで花粉を採取します。
それから2週間程度かけて手作業で、花1つずつに何回か受粉をさせます。
同じ品種でも、またひとつの木でも枝ごとに、花が咲くタイミングは異なります。
ひとつひとつの花の生育に応じて、受粉のタイミングを変えて行っています。
2つめは「摘果」です。
予備摘果・本摘果・修正摘果、というように、3回行います。
荒井果樹園では、より丁寧な摘果にするため、予備摘果を行ったら木ごとにもう1周見直しをしています。
3つめは「剪定」です。
収穫後に行います。来シーズン良い果実を作るための作業です。
一部の枝を切ることで生育を促して、来シーズンの梨の着花量を決めていきます。
これによって果実のできる数が決まります。
昭和29年から続いている果樹園ですが、埼玉県の園芸試験場の講習会などをもとに、基礎・基本に立ち返ることも大事にしています。
「こういう枝を残すと良い果実ができる」など、先代からの経験・技術を受け継ぎ、研究し続けています。もちろん、枝の状態などは教科書にない部分が多いです。
4つめは「誘引」です。
剪定して残した枝を、棚に配置して紐で縛る作業です。
配置の仕方も長年の経験をもとにしています。
枝の角度・向き・太さ・長さ・間隔のバランスを見ながら、枝を棚に縛りつけていきます。
梨の木は高木性なので、どんどん上に伸びていってしまいます。それをいかに落ち着かせて棚仕立てにするかが大変なところです。
すべては来シーズン、適切な場所に良い果実がなるように、よりよい梨を作れるように日々努力しております。
手間暇かけて育てた荒井果樹園こだわりの梨、ぜひご賞味ください。